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SASAOKA Keiko 2001-2007

笹岡 啓子写真展

徹底したカメラアイに基づくドイツ写真の亜流でもなく、プライベートで親密なショ ットから高度な美意識へ向かおうとする最近の傾向からも遠い笹岡の写真は、きわめて 日本的な表現といえるかもしれません。
これは、笹岡が表現の核に据える広島の平和記念公園を撮った《PARK CITY》や、日 本各地の海岸や雪山の風景と、そこに佇む人々を撮影した《限界》、《観光》といったシ リーズの活動とは別に、彼女が一貫して持ち続けているコンセプトと、「在るに非ず、 また在らざるに非ざるなり」という最も洗練された仏教的な思想との共鳴があるからな のでしょうか? 近作《Fishing》では、それらが見事に写し撮られ、画面は崇高さをた たえています。
本展は、2001 年から2007 年にわたる笹岡の活動から厳選した約30 点の作品で構成 され、作品群の直中に身をまかせる鑑賞者は、存在と不在とのあいだをたゆたうことと なるでしょう。

会期
2008年5月24日(土)~6月27日(金) 日・月・祝休
時間
12:00~19:00
入場料
無料

会期中はたくさんの方にご来場いただきありがとうございました。

©SASAOKA Keiko

©SASAOKA Keiko
《限界》より 2001年

©SASAOKA Keiko

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