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「彦坂尚嘉のエクリチュール/現代美術家の思考」出版記念
●フロアイベントNo.1の展示
1970年12月(日付け不明)彦坂自宅(世田谷区三宿2-32-20)自室8畳間の畳と縁側に彦坂自身が全裸でラテックスをまいた最初のフロアイベント。美術家の小柳幹夫が手伝い、現代音楽家の刀根康尚(現在ニューヨーク在)が記録写真を撮影しています。
以降断続的に現在まで続けられていく初期フロアイベントの第一回目にあたります。
このフロアイベントで撮影された白黒ネガおよそ400枚弱のなかから、22枚を選出し、写真作品としたものが展示されます。
●フロアイベントNo.3の展示
『彦坂尚嘉3つのイベント』と題された展覧会のうちのひとつとして展開。
3つのイベントとは、1972年2月22日~27日に展開されたイベントで
1、床をみるイベント(フロアイベント)
2、物を運ぶイベント(デリバリーイベント)
3、海を見るイベント(アップライトシー)
であり、フロアイベントとしては3回目、複合型イベントの最初にあたります。
デリバリー・イベントとは、畳とその床に支えられている家具・道具一式を運搬して、京都に西上。4トン半のアルミ・トラックで500キロを走破したイベントです。それらをギャラリー16の空間に持ち込み、画廊の壁をぶち破り、畳を敷いて家具一式を展開し、ラテックスをまいた。この一週間かけてラテックスが乾いていく様を展覧会会期中展開したフロアイベントは、日本赤軍の浅間山荘事件と時期がかさなっていた。最終日に浅間山荘突入と重なり、センセーショナルなイベントとなり日本の戦後の歴史と重なった形で人々の記憶に残る出来事になりました。
このフロアイベントの様子をおさめた22枚の写真を作品としたものを展示します。
この度、1970年代初頭に美術家として出発し、美術作品の発表のみならずパフォーマンスや文筆活動を精力的に展開し続ける彦坂尚嘉の著書、『彦坂尚嘉のエクリチュール』が三和書籍より発刊されました。この本は、具体を最初にとりあげた「閉じられた円環の彼方は-具体の軌跡から何を-」から、直近のプロジェクト「皇居美術館構想」まで、幅広い執筆が収録された二段組600ページの必読の大著です。
こちらの出版を記念して、展覧会最終日に著者を囲んでなごやかなひとときを楽しむ機会をもつことにいたしました。準備の都合上、御出席いただける方は7月20日までに、事務局(担当:坂上)までメール(shinobu@flamenco.plala.or.jp)またはファックス(03-3787-2307)でご連絡ください。
彦坂尚嘉
「フロアイベントNo.1」より、1970年
モノクロプリント、457x560mm、撮影:刀根康尚
「彦坂尚嘉のエクリチュール
- 日本現代美術家の思考」
彦坂 尚嘉 (著)
6,720円
単行本: 599ページ
出版社: 三和書籍 (2008/05)
ISBN-10: 486251040X